
綿半ファーム株式会社(長野県千曲市)は5月28日、長野県筑北村に建設していた新たな養豚施設が完成したと発表した。スマート農業技術と循環型の環境配慮モデルを融合した次世代型の施設で、豚肉の安定供給を支える新たな拠点となる。
目次
飼育環境のスマート化で省力・高精度を実現
新豚舎には、温度・湿度・換気の遠隔管理や、カメラによる豚の健康状態の見守りといったスマート技術を導入。給餌・給水・清掃・出荷までのすべてを自動化し、作業の省力化と飼育環境の精密な制御を両立させている。
人が豚舎内に立ち入らずに済む構造とすることで、病原菌の持ち込みリスクを大幅に軽減。家畜の健康維持と死亡率の低下に寄与する。
豚糞や食品残渣を再利用する循環型システム
施設内では豚糞を堆肥化し、自社農場で栽培する飼料作物の肥料として再利用。また、綿半グループの店舗や食品工場から出る食品残渣を飼料として活用する取り組みも進めており、環境負荷の低減を図る。
また、夏は外気冷却装置「クーリングパド」、冬はガスヒーターと温風循環を併用し、豚舎内の温度を最適に保つ設計となっており、家畜のストレスを軽減し、アニマルウェルフェア(動物福祉)にも配慮している。
県内店舗への安定供給体制を強化
綿半ファームはこれまで千曲市の農場から長野県内の綿半各店舗へ豚肉を出荷してきた。今回の新豚舎完成により、豚肉の安定供給体制を一層強化する構えだ。

綿半ホールディングス
綿半ホールディングス:https://watahan.co.jp/
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