
長野県経営者協会は、会員企業における多様な人材の活躍を促す新たな実証事業をスタートさせた。県内では依然として女性活躍が十分に進んでおらず、育児休業後のキャリア形成や次世代リーダーの育成も課題となっている。こうした現状を踏まえ、これまで個別に活動していた「人材開発委員会」「女性委員会」「次世代委員会」の3委員会が、今回初めて一体となって施策を展開する。
本事業では、民間の専門事業者と連携し、企業の現場で実践可能なプログラムを提供。対象となるのは、働く女性のQOL(生活の質)向上、育休後のキャリア支援、そして女性リーダーの育成といった分野だ。各企業の課題やニーズに応じて、オリエンテーションや個別コンサルティングを通じた伴走支援を行う。
連携先には、女性の本音調査を基に職場改善を支援する「暮らすroom’s」、育休からの円滑な職場復帰を支援する「株式会社さんろくご」(長野県松本市)、社外メンターを活用したリーダー育成を行う「株式会社Mentor For」(東京都・渋谷)の3者が名を連ねる。
6月にはプログラムの概要を説明するオンラインオリエンテーションを実施予定で、希望する企業には継続的な伴走支援を行う計画。
経営者協会は本取り組みを通じて、多様性を尊重する人材戦略の普及と、地域企業の持続可能な発展を図るとしている。
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