セイコーエプソン株式会社(以下エプソン:長野県諏訪市)のグループ会社である東北エプソン株式会社(以下東北エプソン:山形県酒田市) は、約51億円を投資し、インクジェットプリンターヘッドの生産工場の建設を開始する。新工場は2025年9月末に完成予定で、生産能力は現在の約4倍に拡大する見込みとなっている。
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工場新設の背景
エプソンのプリンティングソリューションズ事業は、エプソン独自の技術である『マイクロピエゾ技術』を活用して、オフィス、ホーム、商業、産業など幅広い顧客へサービスを提供している。新興国や北米での大容量インクタンク搭載プリンターの需要継続やオフィス向け高速機の伸長により、インクジェットプリンターの需要は増加する見込みだ。
また、アナログ印刷からデジタル印刷への移行に伴い、商業・産業向けプリンターの需要も高まっている。エプソンはさらに、マイクロTFPプリントチップを組み合わせた『PrecisionCoreマイクロTFFプリントヘッド(以下、PrecisionCoreプリントヘッド)』の搭載増加を見込んでいる。
東北エプソンでは、1995年よりプリントヘッドの生産を開始し、2013年からはPrecisionCoreプリントヘッドの生産ラインを構築。ロボットを駆使し、完全自動組立ラインを導入することで、生産技術を強化してきた。今回新たに生産施設を建設することで、更なる増産・生産能力を拡大を目指す。
新棟では、省人化・省スペース化を図り、作業者の負荷を低減。地域に貢献する工場を目指している。
新棟概要
- 所在地:山形県酒田市十里塚字村東山166-3
- 事業内容:インクジェットプリンター用ヘッドの製造および組立
- 建築面積:5,500m²(鉄骨造2階建て)
- 着工:2024年6月15日
- 竣工:2025年9月末(予定)