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セイコーエプソン株式会社(長野県諏訪市)は、溶剤インクに対応したインクジェットプリントヘッドの新商品2機種を2023年度上期発売開始する。従来の水系、UV、エコソルベントに加え、オイル、溶剤系インクなどさまざまな種類のインクに適合し、マーキング/コーディング、サイネージ、プリンテッドエレクトロニクスなど、工業印刷用途を含む幅広いデジタル印刷にインクジェット印刷技術を実装できる環境を提供する。
目次
新商品
![](https://oikiai-plus.jp/cms/wp-content/uploads/2023/02/precisioncore-new.png.jpg)
- 『I3200(8)-S1HD』
最大8色のインクが使用可能。最大1200dpiの高画質印刷を実現することで、さまざまな場面で高精細な画質表現が可能となる。 - 『S800-S1』
1チップのみを搭載したプリントヘッドで、その小型化した商品サイズにより省スペースが求められる印刷環境での生産性向上に寄与する。
マイクロピエゾ技術と、PrecisionCoreプリントヘッド
インクを吐出させる主な方式には、インクをヒーターで加熱し気泡を発生させインクを吐出させるサーマル方式と、電圧を加えることで変形するピエゾ素子の機械的な動きによって、微小なインク滴を用紙などのメディアに直接飛ばしてインクを吐出させるピエゾ方式がある。ピエゾ方式によるプリントヘッドは、熱を使わないため性能の劣化が少なく、耐久性に優れ、加熱により性質が変化してしまうようなインクにも対応できる。
ピエゾ素子を駆動する電圧波形を精密に制御することで、ノズル先端のインク液面(メニスカス)を制御、吐出するインク滴の量をコントロールする。最小で1.5ピコリットルのインク滴を、正確な位置に必要な量だけ吐出することを可能とし、短時間でメニスカスの残振動を抑制し安定させることでミストの発生も防ぐ。大小の丸いドット形状に近いインク滴を真っすぐに飛ばすという高い着弾精度を実現している。
エプソンのPrecisionCoreプリントヘッドには、薄さ1㎛の均一な薄膜ピエゾ(Thin Film Piezo: TFP)が搭載されている。わずかな厚みを均一に保つことにより、インクのムラが出ることなく、10 億分の 7 グラム程度の非常に微細なインク滴を、1 秒間に 5 万発噴射することができる。
インクジェット技術のさらなる応用に向けたオープンイノベーション促進の取り組み
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エプソンは素材・装置メーカーや大学・研究機関、自治体といった産学官の連携を促進。インクジェット技術の新たな利用法や産業へと拡がりによる社会課題の解消を目指している。
セイコーエプソン
出展:
公式サイト ニュースリリース
https://www.epson.jp/osirase/2023/230209.htm
マイクロピエゾ技術
https://corporate.epson/ja/technology/search-by-products/printer-inkjet/precision-core.html
PrecisionCoreプリントヘッド製造技術
https://corporate.epson/ja/technology/search-by-products/other/precision-core.html