富士電機株式会社(東京都品川区)は、データセンターや通信基地局などの省電力化に貢献するパワー半導体「第2世代ディスクリートSiC-SBD※シリーズ」を発売した。
※ Schottky Barrier Diode
第2世代ディスクリートSiC-SBDの特徴
- 本製品は、搭載するSiC(シリコンカーバイド)基板を同社従来品である第1世代SiC-SBDシリーズに比べて約1/3に薄化
- チップ構造を変更することで定常損失を16%削減(定格電圧650V品)
- 雷などによる大電流への耐性も強化
- 基板の厚みを薄くする→電気が流れる距離を短縮=搭載機器の省エネと信頼性向上に貢献
背景
- DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入やリモートワークの増加、インターネットサービスの利用拡大などにより、ネットワーク通信量が増加
- データセンターや通信基地局では設備投資が加速
- 電源機器の需要も増加しており、電源機器の市場規模は現在の約3,000億円から2028年度に約4,500億円に伸長( IHS社の資料をもとに、同社推定)
- データセンターや通信基地局では、設備の稼働に多くの直流電力を必要とするため、電源機器には、電力会社などから受電した交流の電力を高効率で直流に変換(整流)するパワー半導体(ダイオード)が搭載されている。パワー半導体は、通電時に電力損失(定常損失)が生じる。
- 同製品により電子回路内の定常損失を低減し、省電力化に貢献
富士電機公式Webサイト
https://www.fujielectric.co.jp