日本電産サンキョーオルゴール記念館「すわのね」（下諏訪町）は、木やりを演奏で再現するオルゴールの販売を開始。監修には下諏訪町木遣(きやり)保存会が入り、木やりの一節「や～諏訪の御柱(みはしら)～お願いだ～」を編曲。
木遣り唄のオルゴールは、2010年の御柱祭のときから制作の声が上がったが、実現しないまま立ち消えになっていたという。同館職員山田未知さんが保存会員という縁で、今回の企画が実現。「木遣りは伝承されているもの。データや譜面など、決まったものがない」と同館。録音した木遣り唄をオルゴール製造工場の同社諏訪事業所（原村）に持ち込み、音程や音色を整える専門の技術者が編集。出来上がった音を保存会員らに聞いてもらい、細部を改良して完成させた。
23弁オルゴールで、演奏時間は約30秒。伸ばす音はメロディーを重ね合わせて表現するなど工夫した。山田さんは「人の声は複雑。譜面がない中で、作る側としても本当にできるのか分からなかった」が、「うまく再現できた。完璧だと思う」と振り返る。保存会の小口典久副会長も「プロの技で正確に再現されている。素晴らしい出来栄え」と喜んでいる。
オルゴールは木製で、サイズは幅14センチ、高さ7センチ、奥行き7.5センチ。色は茶とワインレッドの2種類。20個を用意し、現在追加生産している。価格は1個8800円（税込み）。取り扱いは同館とオンラインショップにて。問い合わせは同館（電話0266-26-7300）へ。
参考・引用：信濃毎日新聞デジタル（2022/05/10）、長野日報web（2022/05/11）
