有限会社カネカプレーティング(長野県岡谷市)は、アルミニウムの耐久性を高める特殊処理の技術開発した。これまでカメラの鏡筒などのアルマイト処理が主軸であったがカメラ市場縮小により今後はEV向けのアルミ需要が高まるとみて自動車の軽量化への対応を主軸に経営の確立をすすめている。
新開発「常温硬質アルマイト」
アルマイトとは、アルミニウムの表面に硫酸を含む電解液で酸化被膜を作る処理である。
新たに開発した特殊処理技術「常温硬質アルマイト」は、電解液を改良することにより、既存手法の硬度指標が200~250であるのに対し「常温硬質アルマイト」の硬度指標は450とアルミ硬度を2倍強に向上させることができた。
また「常温硬質アルマイト」は既存手法よりも消費電力を抑えて加工することができるのでコスト面を抑えることができるのも強みである。
同社は、本年度4千万円を投じて「常温硬質アルマイト」の処理設備を整え、処理能力を2割増強し量産体制に備えた。来夏から電気自動車のステアリングに使う部品を生産。鉄よりも軽いアルミにシフトし自動車の軽量化、燃費向上に貢献する。
有限会社カネカプレーティングWebサイト kaneka-pt.co.jp