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車いすボンベキャッチャー『よりそいくん』
自動車部品製造などを手掛ける吉田工業株式会社(長野県佐久市)と、スキーポール等のポールメーカー・株式会社シナノ(長野県佐久市)は、医療現場で使用する酸素ボンベキャリーと点滴台を、車いすに簡単に着脱可能な『車いすボンベキャッチャーよりそいくん』を開発した。
「よりそいくん」は、車椅子につなげて使うことができる、新発想の点滴台・ボンベキャリーである。患者の搬送時には『車椅子+点滴台+ボンベキャリー』として、リハビリ時には『点滴台+ボンベキャリー』を備えた自走カートとして、自由に着脱可能な仕様となっている。
従来のボンベキャリーでは、持ち上げての付け替えの身体的な負担や、酸素ボンベと点滴台が違う設備である為、チューブの事故抜去が起きないよう器具全体を注意し続けなければならない等、介助者の負担が大きかった。よりそいくんを使用することで、介助者の負担を軽減でき、集中して患者のケアや訓練を行うことが可能となる。
今後は10月に東京都内で開かれる国際福祉機器展に出品予定。医療介護業界への浸透を目指している。
吉田工業株式会社
1965年の創業以来、アルミ鋳造と精密切削をコア技術とし、自動車・二輪車用重要保安部品を一貫として手掛け、自動車産業の歴史とともに着実に成長を遂げてきた企業である。現在は、これまでの蓄積された技術を多方面のお客様に提供し、建設機械・環境・医療・くらしの分野の製造等、幅広い分野で商品展開し、事業分野を拡大。今後自動車分野では、ハイブリッドやEV、水素燃料電池車、自動運転の分野に注力し、建設機械も同様に、電動化や自動化技術に力を入れていく予定である。
株式会社シナノ
1919年の創業以来100年以上にわたり、スキーポールを製造し続け、常に日本のスキーポール市場をリードし、その技術を磨き続けている。
スキー業界の衰退や高齢者社会の到来などに対応し、現在では、「登山用ポール」や「高齢者用杖」「ウォーキング用ポール」等を開発。スポーツ業界から介護福祉業界まで幅広く”支える技術”を提供している。