機械部品製造の株式会社小松製作所(松本市)は、車椅子の人が列車に安全に乗降できるように、乗降口に自動で伸びて隙間と段差を埋める可動スロープを、JRゆめ咲線桜島駅(大阪市)に設置した。
装置は幅3.6メートル、奥行き1.5メートル、厚さ8センチで、アルミとステンレス製。列車が近づくと、センサーがホームと乗降口の距離や高低差を測り、スロープが最長で長さ30センチ、高さ10センチまで展開。JR西はホームのバリアフリー化を進める予定で、数年後の本格運用を目指している。
小松製作所は建設機械部品の製造が主力で、売上高の6割を占める。事業の幅を広げようと、経済産業省関東経済産業局(さいたま市)主催のコンテストの応募。JR西の共同開発パートナーに選ばれ、19年1月に同社と装置開発契約を結んだ。
今回の試験的設置は来年2月中旬まで桜島駅の利用者に試してもらい、JR西は管内の駅での導入を検討する。小松製作所の小松浩康社長は「培った技術をベースに、バリアフリー化など社会課題の解決に挑みたい」としている。
可動スロープの動画はこちらから
参考・引用:信濃毎日新聞2021年11月26日(金)経済信州発