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女子の大学進学率に格差 長野県内は男子48.0%、女子42.5%

2021年春の女子の大学進学率(四年制)は、都道府県別で最も低い鹿児島が34.6%となるなど10県が30%台にとどまることが12日、分かった。東京が最高の74.1%で、2.14倍の開きがあった。

長野県内は男子の大学進学率が48.0%、女子は42.5%で格差は1.13倍だった。ただ、県教育委員会によると、県立高校全日制の卒業生に限ると、昨年度の大学進学率は男子が42.4%、女子が42.7%で差はなかった。

2021年男女大学進学率グラフ画像

 一方、県立高全日制の短大進学率は7.1%と全国3位と高い。このうち女子の短大進学率は12.3%。大学と短大を合わせた進学率は男子が44.6%、女子55.1%と女子の方が高い状況。

大学が少なく、所得水準が都市部より低い地方では、男女とも進学率が低迷する傾向にある。日本学生支援機構の2018年度調査によると、下宿で私立大に通う場合、年間の学費・生活費の合計は平均約249万円で、自宅通学よりも約68万円多い。人気の大学は都市部に集中し、地方在住者は大きな負担となる。

こうした背景もあり、自宅から通える看護、保育、医療系などの短大や専門学校が女子の受け皿になっている。いまだに家事や子育ての負担は女性に偏っており「コストパフォーマンスが良く、手に職が付く。いったん仕事を辞めても再就職しやすい」(首都圏の私大教員)点が、女子を惹きつけるアピールになっている。

近年、女子の大学進学率は全国的に上昇傾向にある。また大学の新設や短大の四年制への衣替え、自治体が支援して学費の高い私立大を公立化する動きも出ている。ただ、地方経済は厳しく、進学率がこのまま伸びるかは見通せない。

参考・引用:信濃毎日新聞デジタル(2月13日)

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